COLUMN

禅とマインドフルネス:無我、慈悲とOneness(前編)〜 歴史的背景と現状

February 13, 2018

 

What is Mindfulness?|東洋と西洋のアイディアが出逢うとき

 

 

 

川上全龍さん(心寺春光院副住職、マインドフルネス講師、

「世界中のトップエリートが集う禅の教室」の著者)のお話を伺う機会がありました。

とても興味深い内容だったので、所感と合わせて振り返ってみます。

 

▶︎禅とマインドフルネス:無我、慈悲とOneness(前編)〜 歴史的背景と現状(本コラム)

▶︎禅とマインドフルネス:無我、慈悲とOneness(後編)〜 心に留めておきたいこと

 

 

“マインドフルネス”とは?

 自分の気持ちを“今、この瞬間”に意図的に向けて、現実をあるがままに知覚すること、

 あるいはそうした心の状態を体得するためのトレーニングを指す言葉です。

 メンタルヘルスを整え、創造性や集中力を発揮するためには、“今、ここ”に意識を集中し、

 とらわれているネガティブな感情や思い込みから離れることが有効だと考えられています。

 これは仏教の瞑想(めいそう)法に由来する概念で、欧米では1970年代頃からストレスに

 対処する技法として普及し始めました。

 近年はうつ病の再発防止を目的とする心理療法に導入されるなど、医療や教育、

 人材開発の現場でも注目を集めています。(Weblio辞書より)

 

 

 

川上さんによると、“マインドフルネス”という言葉は、アメリカで瞑想等の研究が始まった当初、

宗教・文化等と切り離した研究対象とする過程で生まれた造語だとか。

 

Googleを始めとした西海岸のIT企業も取り入れていることや生産性が向上する等と話題になり、

日本でも一躍ポピュラーになりましたよね。

 

ただ、とくに日本においてこういった、瞑想・マインドフルネスのポジティブな面だけに焦点を当てて

盲目的に勧めるような傾向、科学で証明された瞑想・マインドフルネスという伝われ方が怖い、

都合の良い情報ばかり受けて入れていることを危惧している、というお話もあったり。。。

 

 

禅の諸行無常の考え方に加え、アメリカで心理学・宗教学を学ばれた川上さんは常に客観的・

第三者的な視点で物事を捉えることを大切にされているよう。

マインドフルネスについても何かを決めつけるのでなく、こういう結果もあります、

この点についてはまだ分かっていません、と非常にニュートラルな立ち位置が印象に残りました。

 

 

東洋で生まれた瞑想が、西洋でマインドフルネスとして発展していった歴史的背景に加え、

東洋的なホリスティック・全体性・大局観でありのままを重視する考え方(グレーを認める)と、

西洋的なステップバイステップ・科学的根拠を重視する考え方(白黒つける)に大きく影響しているのは、

宗教の存在であるというお話はとても分かり易く、理解が深まる時間となりました。

 

具体的には、西洋に信者が多いキリスト教、イスラム教、ユダヤ教の教え(神からの命令)は

ルール・コマンドメント。ルールに従うというステップはやるべきことも結果も分かりやすい。

しかし、仏教は命令ではなく、サジェスション。つまり、考えている余地を人に与えている。

良し悪しではなく、違いがあるということ。

 

 

私自身もとても腑に落ちたのは、

“科学はほとんどがベルカーブであり、全ての人に良いことはなく両端の人にも目を配ることが必要”

“東洋的な視点、西洋的な視点、どちらも重要” という考え方です。

 

 

例えば、瞑想のネガティブな影響は?と考えてみるとこと。

瞑想をすると、実は落ち着く確率は高いが、不安になったりすることも多いのだそうです。

人間の感情は負に触れやすく(生存に対する危機反応が本能として備わっているため)、

とくに現代人は暇な時間が増えたこともあって(昔は農業など没頭できる時間があった)、

ネガティブになりやすいという研究結果もあるのだとか。

 

 

確かに、瞑想に限らず、自分と向き合い続けるということは、(快楽的な意味で)気持ちの良いこと

ばかりではありません。むしろ、辛いことの方が多いと感じる人も少なくないような気がします。

見ないようにしていた感情や、無意識のうちに封印していた記憶が現れてくる可能性があるからです。

 

ただ、長期的な意味合いで、のちのち後悔しない判断をしていくためにも

ありのままを見つめる・現実を受け止めることは非常に重要だと思いますし、個人的にも

瞑想やマインドフルネスを通じてそのトレーニングをしていくことは有用な手段だと考えています。

それは、私がヨガをするひとつの理由でもあります。

 

 

事前に読んだ川上さんの著書においても、同性結婚式の支援、訪日外国人を対象とした英語での座禅会、

「おもてなし」研修など興味深いトピックばかり。

そして、なぜそれをするのか?という理由には、ご自身の経験も背景とした東洋的思考・西洋的思考の

両方を大切にされている考えがあるのだと感じました。

 

 

 座禅 :禅が持つ意味

 1. 「living in a moment」(いまを生きる知恵)

 2. 「no subjectivity」=「あるがままの状態を把握するために、主観を排す」

 この「no subjectivity」は「living in a moment」につながる

「世界中のトップエリートが集う禅の教室」より一部抜粋)


 

▶︎禅とマインドフルネス:無我、慈悲とOneness(後編)〜 心に留めておきたいこと に続きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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